胸郭出口症候群は何かしらの原因によって、鎖骨近辺の血管や神経の通り道が圧迫されてしまい、腕のしびれや手先の血行不良などを引き起こします。
一般に胸郭出口症候群は猫背姿勢などの不良姿勢の方に多くみられ、多くの方は大胸筋の柔軟性が低下してしまっていたり、肩甲骨周辺の筋力の低下がみられます。
症状が中度、重度になると腕のしびれや血行不良のみならず、後頭部や顔面の痺れ、耳鳴り、めまいを感じることもあります。
特に椎間板ヘルニアでもないのに上記のような諸症状がみられる場合は胸郭出口症候群の可能性もあります。
胸郭出口症候群に対する当院の施術方法
- ①徒手検査により損傷範囲を調べます。
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頚部の緊張状態の確認:頚部から鎖骨、肋骨につながる筋肉が緊張を起こしているのか調べます。
痺れ等の確認:腕や手・指に痺れや痛み、知覚異常などないか調べます。
以上の検査結果に基づき、その日に行う施術を分かりやすくご説明します。
- ②施術と患部の状況説明
- 施術はうつ伏せ・横向き・仰向けなど患部に負担のかからない状態で施術をしますのでご安心下さい。
初期の症状は患部の腫れや緊張が強いので、まずは首から背中・胸部まで広い範囲を手技療法により緊張を緩める施術を行います。その後、電気治療(ES-525)により筋・靭帯、神経の緊張を鎮静化して回復を促進します。
また、首の痛みが強い場合は、患部保護のため頚椎カラーを首に装着し安定を図ります。
徐々に痛みと腫れが軽減してきたら、頚部と患部の筋肉を重点的に施術し、神経・動脈を圧迫していた筋肉を緩めていきます。
頚部を少しづつ動かせるようになったらキネシオテープを首から肩にかけて貼り、筋肉の動きをサポートし回復を促します。
*交通事故に起因する場合・・・首の筋・神経が強い衝撃で損傷しているケースが多く、強い腫れと痛みを首・肩、胸部に訴えます。
この場合、患部の緊張をとることを最優先に施術します。
施術後、首の保護のため頸椎カラーを装着して頭部の重さが首の負担とならないようにします。
首の筋・神経の緊張が十分軽減してから症状に応じた施術をして、早期回復に向けていきますので、ご安心下さい。
- ③施術後の状態の説明とアドバイス
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この症状は、首と肩の位置関係がとても重要です。患者様の多くは、なで肩・猫背の方が多く肩が前方に巻き込んでいるケースがほとんどです。そこで、症状の改善に必要な正しい姿勢・座り方の指導も行います。
また、四十肩・五十肩からこの症状が出る場合もあるので、肩関節周囲の筋肉に拘縮がある場合はストレッチや運動療法を取り入れた施術をご提案させて頂いております。交通事故患者様の場合は、症状が安定期、回復期に至るまでの経過などご説明致します。
当院では、問診時に伺った患者さんの職業等ライフスタイルに合わせた改善方法について説明を行っています。
症状に合せた通院間隔や施術計画を併せてご提案させていただきます。
どんな小さな疑問でも構いませんのでお身体のことについてご相談下さい。